或るサラリーマンのブログ

幸せに生きる、楽しく仕事をする。

8年間大企業に勤めた僕が、ベンチャーへの転職を親に打ち明けた結果。

僕の親は昔から心配性。

昔から、何かと自分の行動に口を挟んでくる親だった。

それが嫌で、社会人になってからすぐ家を出て一人暮らしを始めた。

一人暮らしを始める時もいい顔をしなかったし、実家に帰る度に、まだ結婚はしないのか、とか聞いてくる、典型的な心配性の親。

自分の人生だから自分で決めることだし、親に反対されても考えを変えるつもりはないけど、とはいえ親だし、ベンチャーに転職するという、人生の進む方向を変えることについて、一応報告しておかなくちゃなと思っていた。

ベンチャーに転職したいなんて言ったら、いいリアクションはしないことは想像がついていた。

 

心を決めて実家に帰ったものの、いつ話そうかなーと思いながら昼飯を食べていたら、親の方から、「最近仕事はどうなんだ?」と最高のフリが。

ここぞとばかりに、今の仕事の事、これからのこと、考えてたことを全て吐き出した。

・以前やっていた新規事業の仕事は刺激的で、仕事を通して自己の成長を感じられた。

・それと同時に、自分の力不足も強烈に感じ、もっと成長したいと思っていた。
・その後異動した今の部署(総務)は刺激がなく、身につくスキルも組織内でしか役に立たないもの。

・業務外でセミナーなどに参加しているものの、アウトプットが満足にできていなかった。

・今の会社は安定しているが、やりがいの感じられない仕事を、ただ生きるためだけにあと30年間続けるのは苦痛。

・緩やかに衰退する世の中で、会社内でしか役に立たないスキルしか持てず、会社にしがみつく人生は嫌だ。

・一方で、一年ほど前から、個人的な興味で別の会社の手伝いをボランティアで行っていた。

・社員が三人の、ベンチャー企業。その会社が今度事業拡大に当たって採用募集する。
・いいタイミングだし、ここで転職しようと思う。

・動くなら今しかないと思っている。

・変化の激しい時代、リスクを取ってでもチャレンジしたほうが、将来のためになると思っている。

 

その間、父と母は黙ってずっと僕の話を聞いていた。

喋り終わると、しばらくして、お母さんが口を開いた。

「若い頃のお父さんを見ているみたいだね。」

 

父は言った。

「お前の気持ちはすごくわかる。自分の納得するように決断すればいい」

 

その後両親が話してくれたことはこんな感じ。

父は、高卒で一級建築士の資格を取り、設計事務所で働いていたが、30で会社を辞めて独立した。それから今まで、安定した道じゃなかったけど、母と協力しながら綱渡りながらもなんとかやってきた。

どちらの道を進んでも、いいこと悪いことはある。大企業にいれば、やりたくない仕事をやらなくちゃいけない時もあるけど、安定して給料がもらえるし、土日は休めて趣味にも打ち込めるし、何かあった時も保証がしっかりしてる。会社を辞めたら、楽しい仕事ができるかも知れないけど、休みもいつ取れるかわからないし、給料の保証もない。

親としては安定した企業に勤めてくれていたほうが安心できるという気持ちはある。

これから結婚、子供とかのこともあるし。
そこら辺の状況が違えば判断間違ったかもしれないけど。

でも、やりがい感じられない仕事をずっとやるのは辛いよな。

最後は自分が納得できるように考えて決断するしかない。

何かあってもいいように最低限の貯金はしておいたほうがいい。
あとは、体壊したら何もかも終わりだから健康には気をつけて。

いい人生を送ってくれ。

 

それが親からの言葉だった。

 両親は超保守的だと決めつけていたけど、

それは自分自身が苦労してきた経験があって

色々心配してくれていたのだった。

チャレンジしようとする僕を気持ちよく後押ししてくれた。

この親の子供で良かったと、心の底から思えた瞬間だった。

 

やるからには覚悟を決めて、

人生かけて全力で頑張ります。

これからも見守っててください。